ちゃんと立てているのに、何で立ててないとか言われるの?

こんにちは、新宿、横浜で活動しているバレエトレーニングディレクターの猪野です。

 

前回、立ち方が悪いと脚の疲れや張りや太さまで悪い方向に行ってしまうという話をしました。立ち方が悪いことで余計な筋肉を使う訳なので踊りの効率がいちいち悪くなるのです。

 

立ち方について最近思うのは「ちゃんと立ててないよ」と指摘してもそれをダンサー側が認識できないことが多いなということです。

 

でもそれも仕方ないことかとも思うのです。例えば、私の所にトレーニングに来て立ち方の事をいきなり「出来てないよ」と言われても、その時ダンサー本人は見事に「直立」して私の話を聞いているのです(笑)

 

私が「きちんと立てていない」と表現するのは、別に手すりにでも掴まっていないと直立状態を維持できない寝たきりのお年寄りのような状態ではなく、「立つ」ということの質の高さの話なのです。ちなみに上の写真は現代人の立ててなさを見事に象徴した作品となっております。

 

さて、大人バレリーナの皆さんは「私はバレエを習っている」と言うことが出来ると思いますが、プロの人たちと比べればレベルが下がるでしょう。その時、バレエが踊れているか、踊れていないかという2択で振り分けるとプロの基準で言えば踊れていないし、趣味のレベルで言えば踊れている、ということになります。

 

それと同じで、私の言う「立ち方が出来てない」は踊りに必要とされるレベルに立ち方が至っていないということです。この考え方で自分の立ち方を認識するのは、すごく大事なことです。なぜなら、自分の気づきがなければ反省のしようもありません。そんな状態でどこの馬の骨かもわからないトレーナーに「立ててないよ」とか言われてもイラつくだけで終わってしまうでしょう。

 

最近のネットなどの情報でバレエに必要なレベルでダンサーには引き上げやらターンアウトがあるべきだということに異論を挟むことはないと思います。でも、その前にダンサーには一般人よりも高いレベルでの立ち方というものをバレエは要求してくるのです。

 

本当に情報が多いですよね。じゃあ結局踊るために必要なのは引き上げなのか、ターンアウトなのか、立ち方なのかという話になりますが、結論を言えば全て必要です。

 

ダンサーに要求される立ち方をしたダンサーが引き上げをして、その上でターンアウトをして、その状態を維持たまま踊るのがバレエにおける重要な要素ということになるわけです。

 

バレエの為の立ち方を学びたいけどトレーニングにも来れないし、どうすればいいのか分からない方は佐藤愛さんの立ち方の本をまずは読んでみるといいですよ。

 

ここまで書いてまさかの自分のでもない本の宣伝が入りました。バレエの基礎として今まで引き上げなどと比べて声高に叫ぶ人がいなかったため、浸透しきっているとは言えませんがとても大事なことです。ぜひ一度チェックしてくださいね。

 

 

今月は2月25日に引き上げのワークショップを行います。午前10時より90分の予定です。

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    猪野 恵司 -Keiji Ino-

    バレエトレーニングディレクター
    プロフィール詳細

    カリフォルニア州立大学ロングビーチ校で機能解剖学を学ぶ。
    大学卒業と同時にサクラメントバレエ団でプロダンサーとして活躍。退団後はバレエ専門のパーソナルトレーナーとして活動している。