アウターマッスルが悪者にされるのはなぜか?

こんにちは、新宿、横浜で活動しているバレエトレーニングディレクターの猪野です。

皆さんは筋肉について語られる時、アウターマッスルとかインナーマッスルという言葉を聞いたことがありますか?

 

ちなみにこれは和製英語で実際に英語でインナーマッスルとか言っても、「は?」みたいな顔されます。

英語ではdeep muscle なんて言ったりしますが、いわゆるそれが日本語のインナーマッスルに当たるかは、私はよく知りません。

 

 

さて、バレエのレッスンにおいて「アウターが強いから踊れないのよー」みたいにアウターマッスルって悪者にされがちです。

足の裏は4層構造だし、背中だって深さとしては7層あるのに、そもそもどこにアウターとインナーの線を引いているかも良く分かりませんが、外側の筋肉は使ってはダメらしいです。

 

 

そこで今回はアウターマッスルとインナーマッスルがどのような概念で良いとか悪いとか言われているかをみていきたいと思います。

 

アウターを使うって何?

アウターを使って立つとどのようになるかをまずはみていきましょう。

例えばこのようなテントが立っています。真ん中には背骨のような柱があって、そのサイドを強く引っ張るように、地面に杭が打ち込んであります。サイドを強く引っ張るのがアウターです。

 

この柱がしっかりと真っ直ぐになっている時、この立ち方でも特に問題なくあり続けることができます。

ただ、もしこれで柱の1つがズレていたらどうなるでしょうか?

なんだかこのテントは崩れそうな気がします。

ところがこれにインナーマッスルが間を補強するように使われるとこのような感じになります。

インナーマッスルが強いことで無事にしっかりと立つことが出来ました。めでたしめでたし。

 

 

これがアウターが嫌われる理由です。

本当にアウターが悪いのか?

 

いかにもアウターを使って踊っていると身体が崩れてしまいそうなイメージです。

今の例だとアウターが使われる事で身体が崩れたわけではないのです。

 

骨の並びがおかしいから崩れたわけです。

 

 

それを補強する役割がインナーにあるにはありますが、どちらにせよ最初に骨の並びを直さないとアウターもインナーもうまく働きません。

背骨についてるインナーもその位置がズレていたら鍛えようがありません。

だから、身体の使い方がよく分からない時、見ていかないといけないのは、まず骨がある程度きちんと並んでいるか?ということです。

その上で筋肉のどこが使えていないのかを探っていくことです。

 

 

インナーマッスルを鍛えるのはとてもいいと思いますが、それだけでは踊れません。

インナーマッスルだけを鍛えた身体はとにかく動きが遅いのです。身体を支えられても動くようには使えません。

 

ダイナミックなジャンプやアレグロの為には絶対にアウターが必要です

 

バレエにおいて、前腿の張りに始まるアウターマッスルにお悩みの方は、インナーマッスルを鍛える前に、真っ直ぐに立てているかを確認してみましょう。

筋肉の役割は骨と骨を繋いで、その距離を変化させて動きにすることです。

その為には骨自体が正しいスタート位置についてないといけません

 

 

アウターマッスルやインナーマッスルの前に骨の並びがきちんとしているかを見極める事が大切です。

そんなの素人には無理でしょ!?と思われた方、そうなんです。なんの指標もなく自分の真っ直ぐを探り当てるのはほぼ不可能です

 

だから、バレエの先生や私のようなトレーナーがいるのです。このような話をネットのブログに書いておいて言うのもなんですがあまりネットの情報に振り回されずに近くの専門家に是非相談してみてください。

 

 

この問題は独学で何とか出来るほど甘い問題ではないです。専門家に相談されることを強くオススメします。

骨を並びを整えてからアウターもインナーも鍛えていきましょう。

 

 

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  • ABOUT

    猪野 恵司 -Keiji Ino-

    バレエトレーニングディレクター
    プロフィール詳細

    カリフォルニア州立大学ロングビーチ校で機能解剖学を学ぶ。
    大学卒業と同時にサクラメントバレエ団でプロダンサーとして活躍。退団後はバレエ専門のパーソナルトレーナーとして活動している。