グランプリエはどこまで下がるのか?

こんにちは、横浜で活動している

バレエトレーナーの猪野です

 

昔から思っていたのですが

踊りの上手い人って

プリエが上手いのです

私の人生で最もプリエの

上手かったダンサーは

全てのジャンプの着地に

まったく音がしませんでした

ほんとに

 

目をつぶってると

布の擦れる音の方が大きいという

天才的な柔らかいプリエの持ち主がいました

 

それはともかく

レッスンではお馴染みにプリエですが

本当に中々に奥の深いものであります

ただ、膝曲げるだけなのに(笑)

 

プリエも2種類ありますね

ドゥミとグランです

今回のお話はグランプリエです

 
私はバレエはいつも時間のあるとき

ふらーっとオープンクラスに行くのですが

結構グランプリエをしっかりやらせる

というクラスは多い気がします

 
それは仕方ないとは思いますが

ただドゥミがしっかり踏める感覚の無い人には

グランプリエはあまりお勧めしません

膝やら足首やらの捻じれが悪い方向で

助長されるからです

 

さてタイトルにもある深さについてですが

皆さん、最後の最後まで曲げきってないですか

しかも、その姿勢をキープとかしてませんか

 

膝の悪い人や大人バレエの人

あと、ジュニアの人

ってほぼ全部ですが(笑)

はあまりやらない方が良いと思います

 

なんで底まで曲げるのを

お勧めしないのかというと

グランプリエを最後の最後まで曲げたとき

太ももの筋肉はすでにほとんど機能しません

では何が支えてるかというと

靭帯です

つまり、グランで底までいくというのは

筋肉のサポートなしに

あの形を作らなければならないのです

膝の靭帯への負担はとても大きいです

 

なので、グランプリエは

一番底の一歩手前で

キープをせずにすぐに戻る

というのはお勧めします

昔、あるバレエ団のオープンクラスに

行ったときは

しっかりと底まで曲げること指導されました

その時、同時に言われたのが

「膝を怪我したことあるならやらなくてもいいよ」

でした。

で、私の考えは

じゃあ、膝を怪我したことない人にも

やらせない方が良いじゃん、ということです

もちろん、グランプリエには関節の最大可動域を

しっかりと使ったり確かめたりするという

重要な役割があるのですが

一番底の筋肉を使えない部分で

動けたところで踊りに使えないと思うので

底まではやる必要はない、

というのが私の考えです

特に、一番下でキープするというのに

意味を見出せないので

どちらにせよ

それはやらない方が良いと思ってます

無理に動いても怪我するだけです

安全なところから、動ける範囲を広げましょう

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  • ABOUT

    猪野 恵司 -Keiji Ino-

    バレエトレーニングディレクター
    プロフィール詳細

    カリフォルニア州立大学ロングビーチ校で機能解剖学を学ぶ。
    大学卒業と同時にサクラメントバレエ団でプロダンサーとして活躍。退団後はバレエ専門のパーソナルトレーナーとして活動している。