こんにちは、新宿、横浜で活動している
バレエトレーニングディレクターの猪野です
昨日、芸術家のくすり箱トレーナーミーティングに
参加してきました
本番3週間前にトレーナーが
バレエ団に帯同しダンサーのケアを行う
というプロジェクトの報告も兼ねた
ミーティングです
現在のバレエ団の考え方や
ダンサーのエクササイズに対する考え方など
様々な事情に触れることができました
その中で気になったことがありました
バレエ団の本番3週間前に帯同した
トレーナーのお話で
公演が近くなってくると
ダンサーがやはり疲れて
エクササイズをやりたがらず
マッサージなどの疲労回復だけになってしまった
というようなお話がありました
これ以上疲れたくないというのは
ダンサーの本音ですよね
ただ、リハーサルの後に
エクササイズすると疲れそうっていうのは
ちょっと誤解なんです。
むしろ疲れが抜けるのです
すごく単純に考えます
例えば、脚を前にばかりあげる振り付けで
リハーサルが終わると、
脚の前も後ろも張ってきているとします
そんな状態だとエクササイズなんかしたら
もっと疲れそうで嫌ですよね?
だから脚の裏側だけをスプリッツしたりして寝る
みたいなことになったりしてます
この例でいうと、
脚を前にばかり上げるわけですから
前側を主に収縮させて
後ろ側を伸ばしながら使っているわけです
そこでエクササイズでは
脚の後ろ側を収縮させるようなことをさせるのです
身体が固まるのは同じ使い方ばかりするからです
なので、その逆をエクササイズでしてあげると
身体は実は緩むのです。
なので、この状態でスプリッツ等をして寝る
というのは、体を緩めることはないのです
だって、そもそも裏側を伸ばしながら
踊っているのですから
それと同じことをストレッチでやっても
緩むわけないのです
厳しいリハーサルが終わった後も
実はトレーニングってすごく大事です
動かし方を変えれば
マッサージよりも身体を楽にできます
その上でエクササイズをしないダンサーより
身体を強く出来るのですから
すごいと思いませんか?
疲れた時こそエクササイズなのです
もちろん何をやるかは
プロに聞くことをお勧めします
下手にやると上の例の通り
身体を緩ませられずに
固めることになりかねません