こんにちは、新宿、横浜で活動している
バレエトレーニングディレクターの猪野です
今回はプリエについてですが
少し長いです。文章が
時間の無い方、めんどい方は
最後の結論だけお読みください
先日、ダンサーズライフサポートの
足のワークショップで
新たな発見が多くありましたが
その上で改めてみると
やはりプリエで力を入れ過ぎている方が
非常に多く見られました
例えば、甲がでないと悩む方で
突き詰めてみるとプリエが硬いから
というのも原因の1つとして
見えたりしてきました
そのような硬いプリエをしてしまう人には
共通点がありまして、
その1つが
深いプリエをしなければならない
と思い込んでいる節がある
ということです。
恐らく先生に言われたから
ということでしょうが
そもそもなんで
深いプリエが必要なのでしょうか?
深いプリエを考える時
まずは役割として出てくるのは
ジャンプのクッションとして使う
ではないでしょうか?
例えば、
衝撃を脚で受け止める、としたとき
膝を伸ばしたままだと、
衝撃を吸収出来ずに
床に脚がついた瞬間に全ての衝撃を
膝が受け止めることになります
つまり、怪我をします
それに対してプリエをした場合
同じ衝撃を脚を伸ばした時よりも
長い時間をかけて受け止めることで
それを吸収することができます
深いプリエがきちんと出来た場合、
その吸収時間を最大に出来るので
そういう意味では
一見メリットがあるように思えます
ただしこれは
関節の最大可動域を
衝撃吸収にきちんと使えた場合の話です
レッスン場で硬くみえるプリエの人
みたことないですか?
衝撃吸収はあくまで
衝撃とプリエが同じ方向に動きながら
衝撃がかかる時間を長くすることで
成り立ちます
出来ない人は多くの場合、
足首の前側に力が入り
フレックスの状態を作りながら
プリエしてしまっているのです
こんなことしてる人いませんが
こんな力の入れ方で
プリエをしてしまっているのです
衝撃の方向とプリエの方向は
同じであるべきなので
こうなります。
ここでプリエが柔らかいと
上手く衝撃が吸収されます
赤い丸の部分は
力がはいると
ピンと筋が入るので
上手く踏めないとプリエが固くなります
よく見てみると
多くの人はここに筋が入ります
そして、プリエが固いと
衝撃の方向とプリエの方向が
逆になります
こうなると正面衝突なので
衝撃は吸収されません
もちろんこんな極端なのは
いませんが、
足首の前に筋が入る瞬間は
衝撃吸収が上手くいかないので
深くプリエしても衝撃が通り過ぎます
すると、余った衝撃のせいで
着地時に踵が上がるなどが
起きてきてしまうのです
足首前に力を入れて
プリエしてませんか?
とにかく深さだけを考えてませんか?
1度チェックしてみると
良いと思います。
結論を言うと、
足首の前に力を入れずに
深くではなく
柔らかいプリエをしましょう
というお話でした。