こんにちは、新宿、横浜で活動しているバレエトレーニングディレクターの猪野です。
私は個人的に踊る時に体幹はとても大事だと思っています。引き上げやらターンアウトなどの為にも弱い体幹では上手くいきません。
ただ、すごく体幹を鍛えている(つもり?)なのに踊りが安定しないという場合があります。原因としてはもちろん色々なケースが考えられますが、トレーニングの中で上手くいきやすいのが腕のトレーニングです。
普段のレッスンの中では脚などと違い中々積極的に腕を鍛える機会がありません。肘を落ちないようにとか、そのくらいではないでしょうか。実際に踊りになった時にジャンプやターンなどで腕のかかる負担は遠心力などでバーレッスンでは鍛えきれない部分が出てきます。
弱い腕のまま踊っていると、腕によって振り回される負担を余計に体幹などで支える必要があります。そうすると体幹がある程度強くても、腕の弱さの方に引っ張られてしまって折角強い体幹が上手く機能しなくなります。
試しにプランクをしてみましょう。↓このようなエクササイズをしたことがある人は多いと思います。
さて、このプランクで作られた身体を一直線にするイメージはわかりますか?それを一切崩さずに腕立て伏せが出来ますか?この時に腕や胸の力が弱すぎると、腕立て伏せの時に腰が反ったり逆にお尻が上がりすぎたりしますよね。程度の差はあれ、なんか格好の悪い形でなんとかやりきる感じになります。
つまり、腕が弱いと身体を自然と体幹などを変な方向に逃がして目標とする動きをどうにかして達成しようとするわけです。腕立て伏せだと非常に顕著に現れますが、踊りにおいてはバランスをすごく崩すほどではないかもしれません。ただ、一度腕を鍛えて少し使えるようにするとその違いに驚くと思います。
男性はパドゥドゥの関係で腕周りを鍛えている場合も多いので、腕を鍛えて踊りが安定しやすいのは圧倒的に女性です。別に女性はパートナーをサポートするほどに腕力は必要ではないのですが、自分の体重を満足に支えられないという弱さは問題です。
なので、プランクが一直線の状態で1分くらい出来る様になっているなら、腕立て伏せにも挑戦してみましょう。プランクは優れたエクササイズだと思いますが、如何せん動かないトレーニングです。でも、踊りの中では止まっていることの方が少ないはずです。だとすれば、プランクで強くした体幹を使って動きを出すことも大事になっていきます。それにコンテンポラリーや特にモダンでは床を使う踊りも多いので、腕でのコントロールが出来ると踊りがかなり楽になるはずです。
脚を伸ばした状態で腕立て伏せはいきなりは難しいかもしれませんが、角度を付けると割と簡単に出来ます。
ベンチ、ベッド、バーなどを使ってプランクでの真っすぐを崩さないで出来る角度を探りながら10回出来るところで最初は挑戦してみてください。出来るようになったらだんだんと水平方向にして床で出来るように練習してみてください。そういうのがない方は膝を曲げて、膝を床についてやってみてください。
ちなみに、腕立て伏せで腕が太くなることを心配される方がいると思いますが、それは大丈夫です。この程度の負荷では太くすることが難しいです。仮にこれで太くなるのであれば、それはバレエにおいても腕が細すぎるほど筋肉がないか、別の栄養面などの原因などが考えられます。とりあえず、腕立て伏せを10回したくらいで簡単には腕は太く出来ませんので、そこは安心してください。
まずは10回の腕立て伏せがプランクの真っすぐを維持して出来るか、一度お試しください。
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次回のテーマは「大人バレエの習いたい教師、習いたくない教師」
如何にも敵を作りそうですが、興味があれば聞きにいらしてください
11月26日のワークショップは引き上げをテーマに行います。
場所は新宿スタジオ、時間は14時からの90分、料金は5000円です。
お待ちしております。
トレーナーがいるバレエスタジオを作ってみませんか? 東京近郊のバレエスタジオを経営されている方で、 トレーナーと協力して生徒のレベルを上げていきたいと考えていられる方は いらっしゃいませんか? 生徒のレベルを上げるにはやはり教師とトレーナーの繋がりが 教育方針に矛盾がでないためにも不可欠だと最近特に感じています。 そこでバレエの為のトレーニングに興味があり、 当方と組んでもいいかなと思われている方がおられましたら、 ぜひご連絡ください。 今回は実験的な試みなので、料金などはかなり低めにしようと思っております。 まずは試しにどんなものかを知りたいような方も是非ご連絡ください