立ち方を気にして、脚の疲れを減らしてみよう

こんにちは、新宿、横浜で活動しているバレエトレーニングディレクターの猪野です。

 

バレエで脚が太くなるということを書いた記事は過去にもいくつかありますが、共通して感じるのは引き上げとかアンディオールの出来ではなく、最初の段階でまっすぐに立ってないということです。

 

基本的に真っすぐに立つことが出来れば、骨がきちんと並んだ状態で支えてくれますから身体が使う力は最小限なはずです。ところが生活習慣などから真っすぐ立てている人はなかなかおりません。

これは写真を少し回転させただけですが、こんな感じでちょっと前に重心が行き過ぎていたりするわけです。もしこれが骨だけだったらそのまま倒れてしまう所ですが、人間の身体はこのくらいでは倒れません。靭帯や筋肉があるからです。

 

しかし、逆に言えば使わなくてもいい筋肉をただ立っているという状態で使っているわけですから、動き出してみるとその負担はさらに増えます。

 

試しに誰か近くの人間を使って、上の写真のようなちょっとスキージャンプをするみたいに身体を前に傾けてもらって、その人にふくらはぎを触ってもらうと真っすぐに立っていた時よりも張って固くなっているはずです。

バレエではそこからルルベをたくさんするわけなので、ふくらはぎの疲れが余計に出たり、足首が痛くなったりとしてくるリスクが上がってきてしまいます。しかもこの立ち方だとお腹が抜けるのです。

 

なぜかというと、前に倒れた身体を背中を反らせることで(なんとか)真っすぐに立とうとするので、この状態で無理やりお腹だけ使おうとしても前に倒れてしまうのです。

 

今回はふくらはぎを例に出してますが真っすぐ立たないと身体のあらゆる場面で変な疲れや張りは出てきます。なので簡単に言ってしまうと、まっすぐに立とう!ということなんですが、問題はそう簡単ではないのです。

 

普段の生活で普通に立っている時に、「なんだか今日も身体が傾いてるなぁ」って感じないですよね。真っすぐに立とうというのは簡単なんですが、曲がっているという自覚を持つ人はとても少ないので、無意識のうちに自分は真っすぐに立っていると思っているのです。少なくとも自分の脳はそう判断しています。でないと逆に世界がずっと曲がって見えかねないのでとても気持ち悪いです。

 

 

しかし、バレエをやるのであれば自分がきちんと立てているか疑うのはとても重要です。

踊りをしていない人たちと比べて鏡を見る機会も多いわけですし、自分の真っすぐさを気を付けてチェックする癖をまずは鏡を通してつけていってみてはいかがでしょうか。

 

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    猪野 恵司 -Keiji Ino-

    バレエトレーニングディレクター
    プロフィール詳細

    カリフォルニア州立大学ロングビーチ校で機能解剖学を学ぶ。
    大学卒業と同時にサクラメントバレエ団でプロダンサーとして活躍。退団後はバレエ専門のパーソナルトレーナーとして活動している。