痛いところを超えたらもっとよくなる、とは限らない

こんにちは、新宿、横浜で活動しているバレエトレーニングディレクターの猪野です。

今回は自分で悪化させてしまう怪我のお話です。

バレエを踊っていて身体に痛みを感じた事はありますか?

 

私のクライアントにこんな人がいました。

 

その方は踊っているとすごく腰が痛くなって丸めると特に痛みが走るような状態になったそうです。

でもきっとこの痛みを越えれば痛くなくなるだろうからと、もっと腰を丸める練習をしてみました。

 

 

これを1週間、2週間と続けているけど何故か脚のほうに痺れまで感じるようになってきました。

まだ腰を丸めるトレーニングが足りない気がするので腰のトレーニングを教えて欲しい。

 

 

という状態でトレーニングに来てくれたわけですが、私はとりあえず言いました。

「まず腰を丸めるのをやめてください」と。

 

 

本当にこういうケースがあるのです。他では股関節に痛みがあるのが当たり前だと思って練習を続けていて、それがある日踊れないレベルにまでなってしまったり。

 

そんな事があらゆる体の部位で起こります。

 

単純に筋肉が少しストレッチがして痛いとか筋肉痛など、問題ない痛みもあります。

 

 

問題なのは動いただけで痛いとか腫れているとか怪我をしている時の痛みです。

明らかに怪我をした自覚がある場合には休んだり治療院に行ったりして治そうという自覚が生まれます。

 

 

それはまだ良いのですが、たまに怪我なのか微妙にわからない痛みってありませんか?

 

腰が痛いけど痛めて腰痛になったのか、単に筋肉痛で痛いのかよく分からない感じの状態です。

もし、問題のない痛みなら3日放置しておけば大体治ります。

 

ただ、3日で自分で何とかしようとして痛みがあんまり減らない場合はなるべく早く治療の為に診てもらいましょう。

 

 

ところが、上記のお話のように「これを乗り越えたらきっと大丈夫」という思考が自分の身体を傷つけることがあります。

 

これにハマるとどんどん悪化するので注意してください。

困難を超えていくのは大事です。

でも、困難への向き合い方を間違えないでください。

 

もし痛みのある方は、まずは「3日間」というキーワードで痛みの様子を見てみてください。

 

 

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  • ABOUT

    猪野 恵司 -Keiji Ino-

    バレエトレーニングディレクター
    プロフィール詳細

    カリフォルニア州立大学ロングビーチ校で機能解剖学を学ぶ。
    大学卒業と同時にサクラメントバレエ団でプロダンサーとして活躍。退団後はバレエ専門のパーソナルトレーナーとして活動している。