こんにちは、バレエトレーニングディレクターの猪野です。

先日、プロを目指している生徒さんからこんな質問がありました。

「いつもと違う先生にプライベートを受けたら、骨盤は多少倒してもいいから5番に入れて、と言われたのですが、どうすればいいでしょうか」

というものです。

なぜそれを自分の先生ではなく私に聞くのか？という突っ込みどころはいろいろありますが、

私の考えでは優先は骨盤ですね。

ロシアのバレエ学校であればこれらを両方できる人間がプロを目指すものなので

どちらを優先とかはあまりないはずなのですが、

日本では才能が揃った人間だけがプロを目指すわけではないので

こういう問題も出てきます。

踊りを踊るということを考えると骨盤を犠牲にして

ターンアウトをしてもデメリットしかないと思っています。

運動学的にみれば、床からのエネルギーも使えなくなるし

それを補おうとするがゆえにケガのリスクも上がるでしょう。

ターンアウトは仮に180度開いてなくても

開くための筋肉が働いていれば

骨盤は安定しますし、踊れます。

でも骨盤を倒してしまうと

その筋肉が緩んでポジションをキープしてしまいやすく

踊る強さが身につかなくなる可能性が高いです。

最初のポーズだけ開いてるターンアウトに何の価値があるのか

私にはわかりません。

大体ケガして終わるパターンだと思います。

無理をしたターンアウトは本当に体をダメにするので気を付けてください。

結局、何が足りない状態で上を目指すためには

今できることを選んでやるしかありません。

ターンアウトは2，3週間頑張ったら解決するような問題ではないので

ケガをしないで長い目で鍛えていってください。

あ、でもバレエ団に入ってディレクターに言われたら

無理だろうと、ケガをしようとやってください

でないと、クビになるよ。

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