新宿、横浜で活動しているバレエトレーニングディレクターの猪野です。

踊る前や、特にピルエットなどの回転の前に

もぞもぞしてポジションを調整している人を

見たことはありませんか？

「はい、プレパレーション。」と言われた時

ポジションが上手く決まらずになんだか

もぞもぞしている人いませんか？

ポジションを作って音楽を待っている段階の時に、

なんか止まってなくて

無駄な動きをずっとしてる人いませんか？

というか、自分でやっていませんか？

結論からいいます。

ポジションは必ず一撃で決めてください。

これは踊りでもトレーニングやエクササイズでも、です。

理由は後程、数字で説明します。

このポジション探しはデメリットはあっても

正直メリットは何一つないです。

まず、ポジションを作る度にもぞもぞしていたら踊りとして成り立たないし

その癖が一度つくと抜け出すのは困難です。

そもそもポジションをきちんと作る練習をしていないので

どんなに調整したところで上手く探せないで大体失敗します。

練習においては一撃で決めることで

ポジションを作れるようにする精度をあげないといけないのです。

正しいポジションが作れないと毎回成功する動きは連続してできません。

例えば、４番ポジションを一撃できちんと作ってピルエットが出来る確率が80％あったとします。

その状態で３回分のピルエットが入っているバリエーションだとすると、

３回とも成功する確率ってどのくらいかわかりますか？

約51％です。

８割の成功率があるピルエットなのに、

３回連続で成功させるとなると

コイントスくらいの確率になってしまうのです。

だから、一撃でポジションを決められる練習をしないとダメなんです。

一撃で決めて9割成功するピルエットがあってようやく、

3回連続の成功率が70％くらいになってきます。

こんな感じでバリエーションというのは

成功率が低いような難しい動きが色々連続で入ってくるというのが

難しいと言われる理由の一つです。

ポジションを決められないと次の動きにいけませんから、

もぞもぞやってポジション調整するとか話にならないです。

とにかくポジションは一撃で決めてください。

ポジション作りは前の動きのフィニッシュであり、

次の動きのプレパレーションです。

上達したいなら、失敗を恐れずに一撃で決める意識を持ってください。

ちなみに、成功する確率が６割くらいの技が４つ入ってるバリエーションを踊る場合

その技が全部上手く繋がって踊れる確率は約13％です。

さらに、この踊りがコンクールの予選と決勝で２回連続上手く出来る可能性は

なんとびっくり、1.67％です。

さすがにこんなんじゃ、

コンクールで勝てる気がしませんね。

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