こんにちは、新宿、横浜で活動しているバレエトレーニングディレクターの猪野です。

 

上達を感じないという生徒さんに相談を受けると

必ず質問することがあります。

 

「ちゃんと指導はされていますか」と。

 

大抵は、「はい、教えてくださいます」

と、いうことを言われるのですが、

それが本当にきちんとした指導であるのかを

生徒自身も判断できるようになると

はずれの教師にお金と時間を捨てるリスクを減らせます。

 

よく、バレエの教室の宣伝文句に

「丁寧に指導致します！」

という何のひねりもないものがありますが

 

いろんな先生のレッスンを行ったり、

クライアントさんからのお話を聞いていたりすると

多くのバレエの先生がレッスンで指摘することを

指導だと思い込んでいるのではないかと

疑わしいことが沢山あります。

 

指導とは

ある目的に向かって教え導くこと

 

指摘とは

欠点などを具体的に取り上げて指し示すこと

 

つまり、どうすれば良くなるかを教えるのが

指導

何がダメなのかを教えるのが

指摘です。

 

2つともレッスンにおいて大事な事柄ですが、

指摘だけをしても

良くなるためにはどうすればいいか

それが分からなければ

それを指導とは呼べません。

 

 

そこの違いを分からずに

指摘だけをして指導した気分なっている

教師に教わっていないでしょうか

 

 

 

例えば

「肩を下げて」という注意を

レッスンの中で受けたことがある人はかなりいると思います。

 

さて、この注意は指導でしょうか、指摘でしょうか。

 

肩が上がっている生徒がいて

それを下げるように言うのだから

それは指導である。

 

 

と言いたい所ですが、

これは指摘です。

 

肩が上がっているという事実があって

そう言われれば誰しもまずは

下げようとするはずです。

 

もしそれで問題が解決するならいいのですが

大抵は肩が下がりませんし、

下がってもすぐに上がってきたりします。

 

そうなると、「肩を下げて」というのは

指導とは言えず、ただの指摘です。

 

肩が上がるという事実に対して

反対のことを言えばそれが指導になると

勘違いしている教師が結構います。

 

ここで指導が出来る教師であれば

肩を下げやすくするために

胸の筋肉をリリースさせてみたり

背骨の並びを修正してみたり

何をするかはケースによって様々ですが

「どうすれば肩が下げることが出来るのか」

そこに注目してレッスンをします。

 

それが指導です。

 

そうすれば生徒さんは自分が何をすればいいのか

はっきりと努力の方向性がわかるので上達します。

 

無駄に肩を下げるだけの努力を

1年2年とやり続けることがないのです。

 

このバレエの世界はどんな有象無象でも

バレエ教室が開けますし、バレエ教師を名乗れます。

 

自分のレッスンが指導と指摘を両方もらえているのか

そこに上達があったのか

そこをしっかり見ておくと

遠回りをせずに上手くなれますよ。

 

 

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