新宿、横浜で活動しているバレエトレーニングディレクターの猪野です。
皆さんは捻挫が癖になるという話を聞いたことがありませんか？
確かに捻挫を繰り返す人は多いです。
2回や3回どころじゃない人もいます。
今まで捻挫には無縁だったのに、
一度やってしまってから定期的にやるようになることから
癖になると思われがちですが、
実は捻挫は癖になるわけではないのです。
今日はそれについてお話をしていきます。
例えば足首の捻挫をすると、そこにある靭帯とか筋肉が損傷をします。
それで多くの人が安静にして怪我を治すと思うのですが、
捻挫をすると怪我をした組織は完全には戻りません。
だいたい固くなって弱くなります。
その弱くなった状態で、
怪我をした時になぜそうなったのかの反省をすることなく
ただ練習を再開すれば、
また捻挫をしてしまう連鎖に入るのは当然といえば当然です。
つまり、捻挫が癖になるわけではなく、
身体の使い方に捻挫を誘発する癖があり、
それを考えることなく、
痛くなくなったから踊りを再開する、を繰り返すことで、
どんどん弱い足首と捻挫しやすい身体の癖を悪化させ、
怪我の多いダンスライフを過ごしていくことになります。
捻挫が癖になるのではなく
自分の踊り方に癖がある、というのを正しく認識しないと
捻挫の再発からは絶対に逃げられません。
その解決方法として、まずはとにかくリハビリをすること。
捻挫をする前よりも強い足首を作らないことには、同じ条件でまた捻挫をします。
もう１つは踊りのテクニックをきちんと確認すること。
例えば、無意識のうちにカマ足になってしまうような癖があったりすれば
捻挫のリスクは上がります。
もちろん原因は本当に様々ですが、ここの解決を先延ばしにして、
「捻挫が癖になったから仕方ない」みたいな考え方は
あなたのダンスライフを生涯に渡って邪魔してくるので、
さっさと変える事をお勧めします。
そして捻挫の本当に怖いところは、
繰り返すほどに痛みがなくなっていくことなんです。
初めは靭帯が切れたりして痛いのですが、
繰り返すと切る靭帯がなくなってしまうのです。
痛くないからいいじゃん、みたいな話ではないのです。
支える靭帯がない足首は本当に脆いです。
バレエに限らずあらゆるスポーツを出来なくなるくらい安定がなくなります。
これで踊るとか本当に無謀という他なくなるので、
なるべく早く対処することをお勧めします。
捻挫はよくある怪我ですが、
放って置くとダンサーとして確実に死ぬことになりますので、
心当たりのある方は是非一度向き合ってみてください。
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