軸が強いとは結局何なのか？

こんにちは、新宿、横浜で活動している
バレエトレーニングディレクターの猪野です

軸が弱いから強くしなさい、とか
軸が弱いから回れないのよ、とか
言われたことはありませんか？

ていうか、軸が何なのか？
それがわからないのに
強くしろと言われても
わけがわかりませんよね？

誤解を恐れずに言えば
軸なんて存在しません

例えば解剖学的に見て
便利な軸と言われる
棒みたいなものが
直接身体を通っているわけでは
ないのです。

背骨ですら軸というには
カーブしているし
その下につく脚も
骨盤の両脇から生えるので
背骨の下に直接は何もないわけです

でも踊っていると
確かに感じることがある
軸の存在

あれは常に仮想の軸なのです

上手く引けてなくて

申し訳ないですが、
両足でまっすぐ立つと
軸は脚の間にきます
でも実際にそこに何かがあるとは
限らないわけです

例えば、
片足ルティレでバランスを取るとして
それが出来ている状態で写真を撮ると
頭から下にまっすぐ線を引ける
ポイントがあるのです

そこからわかる軸の強さとは
回ったり飛んだりする上で
適切な所に身体をもってきて
そして、それを維持できる力
と私は考えています

つまり回る時に
骨盤、肋骨、頭などが
変な位置に来れば
仮想の軸は安定しないので
回れなくなります

回転の途中でズレてくることもあります
その時は、軸が弱い、と
表現されたりします

ここで難しいのは
軸が弱いからと言って
腹筋を鍛えれば良い、
というほど単純でもなく
身体の位置を常に調整しながら
感じていられる能力が必要です

これは普段のレッスンにおいて
教師も細心の注意を払う必要が
出てくる部分です

なので軸のすごく強い子が
腹筋が出来るとは限りません

バーで身体の位置を意識してないのに
センターになって
急に軸の弱さを指摘されても
生徒も直しようがありません

そもそも軸の存在を
理解してない可能性も高いですし

それならば生徒の軸において
ズレている部分を
注意した方が結果は出ると思います

軸の強さは
まずはバーレッスンから
身体の並び方を
意識してみてはどうでしょうか？