こんにちは、新宿、横浜で活動している
バレエトレーニングディレクターの猪野です
プロダンサーになる
というのは職業の選択です
この社会で職業に就いて働くというのは
お金を稼ぐということです
多くの人は、「踊る」という
行為自体を重視しますが
ダンサーであっても、稼ぐことを無視できません
だって、生活があるのですから
マズローの五段階欲求というのを
ご存知でしょうか？
生きるために人間は
ピラミッドの下の階層のから上に
欲求が上がってくると説明されるものです
例えば、物凄く眠い時に
プロダンサーになりたい、とは
思いにくいわけです
寝た後は、思えます
バレエダンサーはコストパフォーマンスが悪い
ということを前回書きました。
このピラミッドで考えてみると
お金を十分に稼げないということは
安全の欲求が満たされないことになります
多くの人は仕事にやりがいを見つけたがりますが
それはお金が稼げた後の話です
安全の欲求が満たされた後です
今、お金を1円も稼げない
プロ志望の若いダンサーであるジュニアの子が
プロを目指せるのは
親御さん等が自分の安全確保をしてくれてるからですよ
感謝してください
で、
将来、独立して
踊りが出来ても生活に困るようならば
いずれ安全の欲求に負ける可能性が高いです
無理が出るのです、どうしても
明日、家賃が払えるかわからない状態が続けば
踊りをそのうち諦めたくなるのは普通です
まず、自分の安全確保、
つまりお金が稼げる、
またはそのアテがある状態を作ることがとても重要です
それがバレエ団に所属することでできるなら
優先順位の高い選択肢になるでしょう
踊り以外にバイトをするのも
お金のためですよね
これも選択肢の一つです
ダンサーとしてはやや残念ですが
私が前回の記事で
お金の話をしたのは
ここにも大きな理由があります
プロになりたい場合
どのカンパニーに入れば
ダンサーとして生きていけるのか
その吟味はしっかりしておきましょう
お金を稼ぐことが全てではない
みたいなことはよく言われます
でもそのセリフは
安全の欲求を確保している人間の言い分であって
いまから、オーディションを受けて
将来どうなるかはわからない
若いダンサーには当てはまりません
親御さんが生活の保障でもしてくれるなら
好きなことも出来るでしょうが
それが出来る人も多くはないでしょう
しかも、怪我したら終わり、
というプロの世界ですから
安全の欲求が完全に満たされることはないかもしれません
つくづく厳しい世界です
仕事を選ぶ時に
その待遇を無視する人はいないですよね
でもダンサーになると
踊りたいあまりに
それをやりがちです
もし、仮に今は稼げなくても
将来的な希望がそれで持てるなら
お金にならなくてもやる
という選択肢はアリですが
どちらにせよ計画性がとても重要です
行き当たりばったりでない
筋道を考えましょう
多くのダンサーはプロになってから
お金の重要性に気が付きますが
その前に知って考えておいてください
最後に、
やや脱線しますが
お金を稼ぐことを、いやらしいとか
考える人が多いです
私はそうは思いません。
お金というのは
必ず他人からもたらされます
お金を稼げるということは
それだけあなたが他人から必要とされ
認められるから出来ることです
それは良いダンサーの必須条件です
プロダンサーを目指す人は
是非お金をしっかり稼げるダンサーになってください
それがいつか
あなたが本当にやりたい踊りに繋がっていきます。
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