こんにちは、大人バレエアカデミー、バレエトレーニングディレクターの猪野です。

 

今回は悩むと考えるの違いについて書いていきたいと思います。

 

まず結論から言えば


上達の鍵は「悩む」ではなく「考える」です。
悩みは現実を1ミリも動かしません。
それに対して、 考えるは現実を1ミリずつ前に進めます。

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■ 悩むと考えるの定義

悩む=情報をコントロールできない状態。
賛成と反対の意見を行き来して、ぐるぐる回ることを言います。

考える=情報をシンプルに整え、仮説→試行→観察→結論の順で前に進めることです。
選択肢を絞るほど、頭は働きやすくなります。

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■ よくある論点「腹筋はやるべきか?」

悩む:
やるべき/やらないべきの意見に挟まれ、時間だけが過ぎる。

考える:
・仮説を1つに限定する(例「ルルベの安定に腹筋は効く」)。
・2週間だけ試す。まずは思いつく腹筋を試してみる
・どうなったら成功かを先に決める。例)ルルベ静止時間、ぶれの回数など
・結果で判断する。「効いたら続ける、効かなければ別案に乗り換える」。

この“限定→試す→測る→決める”が考える、です。

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■ バレエの現場での具体例

1)ピルエットが回れない
悩む:
4番から闇雲に回り続ける。助言を集めるほど混乱する。

考える:
・2回転が回れないなら1回はどうなのかそれができるなら1回と4分の1はできるか

 

というように自分のできるところと、できないところの境目をはっきりさせて練習する

■ なぜ「シンプル化」が効くのか

選択肢を減らすと注意が一点に集まり、簡単になります
簡単だからこそ、続けることが可能になるのです。

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■ まとめ(レッスンでの合言葉)

・毎回のレッスンで、仮説は1つだけ。
・効かなければ、すぐ次の仮説へ。
・悩むより、考える。考えるより、試す。

バレエは、シンプルにしたほうが上手くなります。
できないという現実は“小さな実験の繰り返しで改善されます。

是非考えるというのを始めて見てください

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