大人バレエアカデミー™、バレエトレーニングディレクターの猪野です。

「プリエすると膝が内に入るのを注意されます」
「外に向けようとしても、余計に崩れます」

股関節をターンアウトさせることが日常にはないのでこのような問題はよく起こります。

もしこれが、無理なターンアウトをしているわけではない、という前提ならば

膝が内に入るのは、膝が悪いというより
足裏で支えられない分を、膝が帳尻合わせしているだけです。

膝に仕事を押し付けるのは、痛めるだけなので今日で終わりにしましょう。

30秒セルフチェック

プリエのとき、こんなことありませんか。

・土踏まずが潰れる
・小指側が浮く(外側が使えない)
・足指がギュッと握って床をつかむ
・膝を外に向けるほど、股関節が詰まる/腰が反る

2つ以上当てはまったら、原因は「足裏の支持不足」の可能性が高いです。

まず結論から言わせてください

プリエで膝が内に入る主な流れはこれです。

足裏が支えられない

足の内側に乗る/足指でつかむ

すね(脛)が内に回る

膝が内に吸い込まれる

骨盤と体幹も崩れる

つまり、膝は“結果”です。

膝を外に押し出すだけだと
帳尻合わせの場所が変わるだけで、別の事故になります。

よくある勘違い 「膝を開けばいい」

必要なのは、膝を開く根性ではなく

膝が開ける土台(足裏)です。

足裏が潰れているのに膝だけ頑張ると

・股関節が詰まる
・骨盤が逃げる
・腰が反る
・足首が倒れる

こういう“別の崩れ”が増えます。

直し方 順番は4つだけ

今日からやるなら、これで十分です。

1 足裏の三点支持
2 浅いプリエで崩れない範囲を作る
3 押し返し(戻り)で崩さない
4 それでもダメなら骨盤の向きを整える

1 足裏の三点支持を作る(最優先)

足裏の三点です。

・かかと
・親指の付け根
・小指の付け根

この3点が床に触れていて
「どれか1点に偏らない」状態を作ります。

やり方(10秒)
・足指は長く置く(握らない)
・土踏まずは“潰して安定”させない
・小指側が浮いたら、そっと戻す

合格ライン
・その場で20秒立って、足指が静か
・足裏の内側だけが熱くならない

2 プリエは浅くていい。崩れない範囲を作る

この練習のプリエに深さはいりません。
崩れない範囲で反復が大切です。

やり方
・三点支持を保ったまま、浅いプリエを8回
・膝は「つま先の方向に進む」
・土踏まずが潰れたら、深さを浅くする(根性で続けない)

合格ライン
・8回中6回以上、膝が内に入らない

ここで6回を超えたら、勝ちです。
深さは後からついてきます。

3 “沈む”だけで終わらせない。押し返しで崩さない

膝が入る人は、戻るときに崩れます。

やり方
・下で止まらず、床を踏んで戻る
・戻るルートも同じ
・戻る瞬間に、足裏の三点が崩れないかを見る

合格ライン
・戻る瞬間に膝が内に入らない
・上半身が前後に揺れない

4 それでも入るなら「骨盤の向き」がズレている可能性

足裏を整えてもニーインが残る人は
骨盤が回っていることがあります。

チェック
・プリエで左右の骨盤の高さが変わる
・片方の股関節だけ詰まる
・片方の足だけ内側が潰れる

直し方(シンプル)
・骨盤の前の出っ張り(左右のASIS)が正面を向く
・肋骨が前に突き出ない
・浅いプリエで「左右同じ圧」を作る

合格ライン
・左右同じ深さで8回できる
・片方だけ膝が入る、が減る

自分に言うキュー(短い言葉で十分)

・膝を開く、じゃない。「足裏を広く」
・沈むより、「押し返す」
・深さより、「静かさ」
・足指でつかむな。足裏で受けろ。

よくある言葉の捉え直し

☆「内腿を使って」
→ 挟んで膝を外に押す、ではない。足裏の支持ができた結果、股関節が安定して内腿が働く。

☆「ターンアウトして」
→ 角度を増やせ、ではない。膝がつま先に追従できる範囲の外旋で十分。

☆「膝を開いて」
→ 膝だけ動かせ、ではない。足裏・すね・股関節が同じ方向に揃う、が正解。

まとめ(次のレッスンでやることは1つ)

・膝が内に入るのは、足裏で支えられない帳尻合わせのことが多い
・直す順番は、足裏 → 浅いプリエ → 押し返し → 骨盤
・深さはいらない。崩れない範囲で回数を積む

次のレッスンでやるのはこれだけ。

浅いプリエを8回。
膝が内に入らない回数を数える。
6回を超えたら勝ち。

体験では、この「足裏→プリエ」の順番で
あなたの崩れポイントを1つに絞って持ち帰れるようにします。

キーワードで記事を探す