こんにちは、大人バレエアカデミーの猪野です。
2025年1月6日(月)に大人バレエアカデミーの大阪梅田スタジオがオープンします!
土日や平日夜もオープンしていきますので、お楽しみに
さて、バレエの世界には意味わからん注意というのがいくつもあります。
その一つにバレエの指導で「筋肉を引き延ばして使え」と言われることがありますが、
これは実際の筋肉の働き方に関して誤解を多く含みます。
筋肉が物理的にただ「引き延ばされる」ということは、基本的にはありえません。
筋肉は伸びたり縮んだりしながら動きますが、
どちらか一方だけが作用するわけではありません。
例えば、腕を伸ばすとき、力こぶの筋肉(上腕二頭筋)は縮み、
二の腕の筋肉(上腕三頭筋)は引き伸ばされます。
つまり、筋肉は反対側で作用する筋肉の動きと連動しており、
一方的に伸びるわけではないのです。
では、「筋肉を引き延ばして使う」とは、
実際にどのような意味で使われているのでしょうか。
バレエでこの指示が出る背景には、身体を最大限に使って動きを広げ、
伸びやかに見せることが求められているという点があります。
つまり、筋肉を引き延ばすという言葉は、
実際に筋肉を物理的に引き延ばすという意味ではなく、
身体の動きを最大化し、体の中心線から遠くへと伸びるように意識を向けること
を指しているのです。
例えば、腕を横に上げて2番ポジションにするとき、肩の筋肉(三角筋)は必ず縮んでいます。
しかし、その状態でも腕を「引き延ばす」ように意識することで、
視覚的に伸びやかな印象を与えることができます。
要するに、バレエの指導で求められるのは「伸びているように見える動き」、
つまり意識的に中心軸から遠くに「骨」を位置を置いておくことなのです。
でも、実際の筋肉で見ると最大に伸ばされた腕とされる形の
力こぶの筋肉も二の腕の筋肉も中途半端に縮んでいるような、
伸びているような長さになってます。
そのため、バレエの指導では、筋肉が実際に物理的に引き延ばされているわけではなく、
視覚的な効果や動きの意識が重要な要素として強調されます。
このような指示は、バレエ特有の感覚的な教え方が前提にあり
バレエの美しさを引き出すための手段として使われていますが
生徒に全く伝わっていないことを教師は気が付いていません。
もし疑問が生じた場合は、大人バレエアカデミーの講師に
直接聞いてみてください。
訳のわからなかった練習の意味合いが見えてくると思います。