こんにちは、大人バレエアカデミーの猪野です。

 

大人バレエアカデミーでは基礎しかやらないスタジオなのですが、もう一つ大切にしている事があります。

それは「基本的に見本はみせない」です。

 

その理由は2つです。

1、見本を見ても、自分との踊りのスキルに違いがあり過ぎると参考にならないこと。

2、生徒自身が、踊りの視覚イメージを作れるようになる必要があること。

 

これが理由です。一見分かりにくいかもしれませんが、自分の頭で踊りを考えて貰うためにとても大事な事なんです。

 

 

見本を見ても、自分との踊りのスキルに違いがあり過ぎると参考にならないこと。

 

1つ目の理由として、踊りのスキルに違いがあり過ぎると自分との違いが正確に認識出来ない、という事が起こります。

自分より少し上手な程度の人がやっている踊りが参考になる事は良くありますが、上手すぎる踊りは何が上手いのか理解が出来ないものです。

例えばバレエ初心者がプリマバレリーナの踊りを見ても何が上手いのかが分かりません。凄いとしか感じないはずです。

なので先生の真似をするよりも、自分の足先を少し伸ばす意識をするとか、少しアンディオールを頑張ってみるとか、脚を動かす方向を考えてみるとか、そのようにレッスンを受けた方が上達します。

自分の頭で考える癖を付けておくと、その先にどんな課題が来たとしても乗り越えていく事が出来ると思います。

 

生徒自身が、踊りの視覚イメージを作れるようになる必要があること。

 

 

2つ目の理由として、先生の振り渡しの時、先生の動きに頑張って注目して真似しますよね。

その後「さぁやってみて?」と言われた時に振り付けを全然覚えていなかったとかありませんか?

考えずに真似だけしても覚えないのです。

 

口の説明を自分の頭で考えて、自分の力で視覚イメージに変換できないと踊りは踊れません。

 

先生の真似をするとその瞬間に目で見た視覚イメージを使えるので、なんとなく出来た気がするのですが多くの場合、残念ながら気のせいです。

気のせいなのに、何だか出来た気がするというのがこの習慣を変えるのに苦労する点です。

 

 

音楽が鳴って踊り始めると目の前にいたイメージが居なくなるので「最初なんだっけ?」みたいなレベルで振りを覚えてない事が多いのです。

目指す最終形として、先生や動画を見る分には良いのですが、今のレベルより一歩先に行きたい場合は自分よりも少し上手い程度の人を参考にしましょう。

 

もちろん初めて練習するような動きは取っ掛かりとして見本を見せることもありますが、基本は先生から言われた言葉を聞いて自分で考えましょう。

 

上達する事こそが一番楽しい

 

そのような感じなので、大人バレエアカデミーは生徒さん自身が考える事が多いのです。

「楽しく踊れればいいや」と思っている方には向かないスタジオだと常々思っています。

私個人の考えではバレエが楽しいと思う瞬間は出来ないものが出来るようになった時です。その為に必要な大変さはあって然るべきと思います。

それが合っている人にとっては、余計な事を考えずにバレエに集中できるスタジオだと思います。

 

 

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