こんにちは、東京、横浜、大阪梅田で運営する大人バレエアカデミー
バレエトレーニングディレクターの猪野です。
バレエの世界では、先生を「神様」のように扱う風潮があります。もちろん、先生への敬意は大切ですが、それが過剰になると、業界全体の健全な発展を妨げます。
今回は、バレエ教師の「思い上がり」問題や、ルールとマナーの違い、そして健全なバレエ環境の選び方について考えていきたいと思います。
① バレエ業界の「神様扱い」問題
バレエを習う以上は先生に対して敬意は必要ですが、彼らは神様ではありません。
しかし、一部の教室では、先生の言うことは絶対で、逆らうことが許されない雰囲気があります。
こうした環境では生徒が萎縮し、本来の学びの場ではなくなってしまいます。
むしろ、先生も生徒も「対等な人間」として、相互のリスペクトを持つことが大切です。
先生もまた、生徒に対して敬意を持たなければフェアではないのです。
② ルールとマナーの違いを理解する
バレエには、「ルール」と「マナー」があります。この二つを混同してしまうと、理不尽な指導が生まれる原因になります。
- ルール:破ると罰則があるもの(例:コンクールの規定、レッスンの服装規定)
- マナー:人間関係を円滑にするためのもの(例:挨拶、レッスン前後の礼儀)
問題なのは、先生自身がこの違いを理解せず、「マナー」を強制しすぎることです。「先生の前で直立不動でいなければならない」「先生の発言に疑問を持ってはいけない」などのルールは、本来適切ではありません。
③ 「思い上がり」が業界をダメにする
バレエ教師が過剰に持ち上げられることで、次のような弊害が生まれます。
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新しい指導法が取り入れられない
先生が絶対的な存在になりすぎると、外部の意見を受け入れなくなります。その結果、時代遅れの指導が続いてしまいます。 -
生徒が自由に意見を言えない
本来、指導は双方向のものであるべきですが、「先生が絶対に正しい」という前提のもとでは、生徒は意見を言うことすら難しくなります。 -
業界の新陳代謝が止まる
健全な競争がないため、実力のある教師や新しい才能が育ちにくい環境になってしまいます。
④ 健全なバレエ環境の選び方
では、どのようなバレエ教室を選べばいいのでしょうか?以下のポイントをチェックすると、より健全な環境を見極めやすくなります。
✅ 先生は神様ではなく、人として尊敬できるか?
✅ ルールとマナーを明確に説明してくれるか?
✅ 理不尽な指導がないか?
✅ 「おかしい」と思ったら、離れる勇気を持てるか?
特に大人のバレエは学びの場です。生徒と先生が互いにリスペクトし、成長できる環境を選ぶことが大切です。
もし今の教室に違和感を感じるなら、
自分に合った環境を探してみるのも一つの選択肢かもしれません。