こんにちは、大人バレエアカデミー™、バレエトレーニングディレクターの猪野です。

 

このバレエの世界では、楽しく踊りましょう!

みたいなことを書いているホームページなどがたくさんあります。

「楽しく踊れていればいい」

もちろん、それ自体は悪いことではありません。

 

ただ、バレエをする上で知っておいてほしいのは

「楽しい」が先に来すぎると、

バレエは上手くならないことがあります。

 

むしろ、楽しく踊っているのに何年も変わらない。

バレエを始めて数年が経って、自分の踊りが何も成長していないことに

気が付くことが多いのです。

 

なので大人バレエアカデミー™では、上達を感じた時こそ一番楽しい

というのをスタジオの理念として大事にしています。

そのために基礎が大事になるのですが

ここで大変なのは、

基礎の練習というのは

正直そこまで楽しいというものではないのです。

地味なんです。

 

例えば、自分の家を建てるときに

どういう間取りにしようか、どんな内装にしようかって

考えるのはきっと楽しいですよね。

 

でも、

その家の土台がどれだけしっかりしたものの上にあるかとかって

ある意味内装よりも大事だったりしますよね。

 

ただ、家の土台をどれだけ丈夫にするかってことに

ワクワクする人ってあんまりいない気がするんですよ。

でも土台あってこその内装じゃないですか

 

バレエの基礎も踊りの土台で、

ここがしっかりした後に本当に楽しい

どうやって踊るのか、みたいな話になってくるのです。

 

先に苦労を支払っておくと、そのあとは楽しく踊れます。

 

楽しい踊りを先にやっていても、結局上手くなりたいなら

基礎をやるしかなくなるのです。

 

長い目で見たときに、どちらがあなたにとって得が多いのか

というのを考えたときに、

基礎が先の方が最終的に楽しく踊れる時間が増える

というのが大人バレエアカデミー™がたどり着いた結論です。

 

基礎をやるというのは

「ちゃんと変わりたい」

「見た目を変えたい」

「動きの質を上げたい」

そう思うなら、かなり大事な話です。

 

実際のところ基礎を疎かにすると、どう上手くならないのかというお話します。

 

大人バレエアカデミー™は今、

8スタジオで、1000人くらいの生徒さんが通うものになっています。

その中で、かなりはっきり言えることがあります。

基礎をやった人は、上手くなっています。

 

悪口に聞こえるかもしれませんが他のスタジオの様子を見ていると

「楽しく踊ること」を最優先にして、

基礎の不具合を見ないまま進んだ人は、

だいたい同じところで成長が止まります。

 

なぜでしょうか。

理由は単純で

多くのレッスンでは、動きの「完成形」をとりあえず真似させます。

脚をこう出して、腕をこうして、顔をこう付けて、音に合わせて流す。

すると、その場では「踊った感」が出ます。動いた感はあります。

 

本人も気持ちいいですし、先生も場が盛り上がる。

クラスとしては成立して見えます。

 

でも、そこにはバレエとしての正解が入ってないのです。

立ち方は合っているのか。

重心はどこにあるのか。

股関節から脚が使えているのか。

足裏で帳尻を合わせていないか。

骨盤と肋骨の位置関係はどうか。

 

本当は最初に見るべき問題を、あえて見ないまま進める。

それでも一部の人は動けてしまいます。

少し運動神経がいい人や真似が上手い人は

ある程度はそれっぽく見えます。

だから、一見そのやり方が正しいように見えてしまう。

でも、それは「真似が上手い人しか育たないやり方」です。

 

多くの場合、そんな都合よく真似できたり運動出来たりする人ばかりではないですよね。

大人バレエでも、子どもの世界やプロの世界で起きていた

「真似が上手い人だけが残る構造」をそのまま持ち込んでしまうと、

結局、上手くなる人は最初から限られてしまいます。

 

しかも、このやり方にはもうひとつ問題があります。

見せられている方がしんどい踊りになりやすいのです。

 

少し強い例えで言うと

本人は気持ちよく歌っている。

でも、聞いている側はしんどい。

ジャイアンの歌みたいなことが起こるのです。

歌っている本人は満足している。

でも、音程も、響きも、聞かせ方も整っていないから、

周りはつらい。

バレエでも同じことが起きます。

 

本人は

「気持ちよく踊れた」

「今日は楽しかった」と思っています。

 

でもそれで発表会に呼ばれて観に行ったりすると

ごめんなさい。正直しんどいです。

 

バレエは、本人が気持ちよければ成立するものではないんです。

 

でもそうすると、じゃあ下手な人は舞台に立てないのか!?

と思われる人もいるかもしれません。

 

違うんです。

踊りがまだ上手くなってないけど、基本を丁寧にやってできることをしている踊りは

楽しく踊っているだけのものと全然違うんです。

 

見ている側も、「ここを練習してきたのか、なるほど」

というものになるのです。

そういう踊りは、その人の練習してきた時間が宿るので見ていてそんなにつらくないんです。

文章で書くと伝わりにくいですが、そういうのがあるんです。

 

だから、「楽しく踊れたからOK」は、

上達の基準として私はあまり好きではないんです。

 

後ここでひとつ大事なこととして

仮に今、あなたが楽しく踊るあまり、上達を感じてなかったとしても

それはあなたのせいではない、ということです。

努力不足ではなく、教え方の設計が悪かった可能性が高いです。

 

気分よく踊らせる。できた感じを与える。場を壊さない。

細かいことを言わない。本人が喜ぶことを優先する。

これは商売としては分かりやすいです。短期的には儲かります。

業界として恥だと私は感じていますが、

この短期的な商売に巻き込まれてしまっただけかもしれません。

 

もしこれから上達をしたいと思うのであれば

あなたの先生に本当に必要なのは、

今どこが崩れていて、次に何を直せばよくて、そのためにどんな順番で練習すればいいか、

その道を見せることができることです。

 

上手くなる道が見えた瞬間、人はちゃんと頑張れます。

地味な練習にも意味が生まれます。

 

先にやるべきなのは、派手に踊ることではありません。

・ちゃんと立てる
・脚に乗れる
・骨盤が暴れない
・足裏で床を使える
・腕を背中から動かせる
・顔を付けても軸が崩れない
・小さい動きでも形が変わらない

まずここです。

大人は、ここを飛ばすと後で苦しくなります。

なぜなら、
ごまかしながら進む癖が固まるからです。

最初は地味です。

つまらなく感じる人もいます。

でも、本当に変わるのはここです。

 

なので、大人バレエアカデミー™では「上手くなるためには基礎が大事」

という想いに共感してくれる方と一緒に成長したいと考えています。

 

そんな想いを広げていくために5月に自由が丘スタジオがオープンします。

工事の関係で、はっきりしたオープン日はまた後日にお知らせいたします。

お楽しみに!

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