こんにちは、東京、横浜、大阪梅田で運営する大人バレエアカデミー
バレエトレーニングディレクターの猪野です。
バレエの発表会の参加費が高い理由を、
経費の内訳を説明することで正当化しようとする教師がいます。
そんな投稿を先日SNSで見ました。その上で、「何でこんなに安いのにわかってくれないの」
という愚痴を発信していたのです。
しかし、ビジネスの本質を考えると、この考え方には大きな誤りがあります。
大切なのは「どれだけ経費がかかっているか」ではなく、
「どれだけ価値を提供できるか」です。
たとえば、発表会の参加費が10万円だったとして、
それに見合う価値が受講生に提供されているでしょうか?
豪華な会場、衣装、照明、写真撮影などに多額の費用がかかることは事実かもしれません。
しかし、それらが単に「経費としてかかっている」というだけでは、
顧客(生徒や保護者)にとっての価値にはなりません。
優れた指導者やビジネスパーソンは、コストを言い訳にせず、
顧客にとっての価値を最大化することに焦点を当てます。
発表会の価格が高いと感じる生徒がいるのであれば、
それは「価値が十分に伝わっていない」か
「そもそも提供される価値が不足している」可能性があります。
価値を最大化する具体例として、
- 生徒一人ひとりにパーソナルなフィードバックを行い、成長を実感できる仕組みを作る
- 参加者限定の特典として、舞台メイク講習や写真・動画のプロフェッショナル編集サービスを付加する
- 保護者向けに、バレエをより深く理解するための講義や鑑賞会を開催する
多くのバレエ教師がこの点を学ばず、
「経費がかかっているから仕方ない」という発想で料金を設定してしまっています。
しかし、本来考えるべきは、
「どうすれば生徒や保護者にとって、それ以上の価値を感じてもらえるか」という視点です。
発表会は生徒にとって大きな経験となるイベントですが、
それは「お金を払う価値がある」と納得できるものでなければなりません。
経費をかけるだけではなく、感動や成長の機会を提供し、
価格以上の価値を生み出すことが、主催者としての役割です
バレエ教師がよりビジネス的な視点を持ち、
「価格設定=経費の積み上げ」ではなく、
「価値提供の最大化」として考えられるようになること、
そんな当たり前のことの勉強していないのがバレエ界の現状です。
必要なことすら勉強していない、そんな教師がひしめき合うのが日本です。
良い先生は1割くらいは存在しますが、
本気でバレエをやりたいと思う方は、良い教室はそんなにない、
という覚悟で探されるくらいが丁度いいかもしれません。