こんにちは、東京、横浜、大阪梅田で運営する大人バレエアカデミー

バレエトレーニングディレクターの猪野です

 

 

「バレエは所詮格闘ゲームと同じだ!」

こう聞くと、多くのバレエ愛好家や格闘ゲームファンは首を傾げるかもしれません。

芸術とゲーム、一見すると全く異なる世界に見えます。

 

しかし、本質的な構造おいては、共通点が多くあります。

先に結論を言えば、バレエもただの「遊び」で「暇つぶし」です。

勘違い:技術を高めてもお金にならない?

 

格闘ゲームの世界では、高い技術を持つプレイヤーが大会で優勝することで

名声や賞金を得るチャンスがあります。

プロゲーマーという職業も確立されており、

技術を磨くことは直接的な収入に繋がる可能性があります。

これは、高い技術が正当に評価され、収益に繋がる明確な仕組みが存在するからです。

 

一方、バレエの世界ではどうでしょうか?

高度な技術を持つダンサーが、必ずしも経済的に恵まれるとは限りません。

 

「技術を高めれば食えるようになる」というのは、

残念ながら幻想に近いと言わざるを得ないでしょう。

 

 

なぜなら、日本のバレエ界には、個人の高い技術が直接的に、

安定した収入に結びつくような仕組みが確立されていないからです。

 

格闘ゲームの収益構造:大会がもたらす好循環

 

格闘ゲームの強みは、大会を中心とした収益化の仕組みが確立されている点です。

 

1.宣伝効果: 大会の開催は、ゲーム自体の大きな宣伝となり、新規ユーザーの獲得に繋がります。

「あのプレイヤーみたいに強くなりたい!」という憧れが、新たな購入者を増やします。

 

2.ユーザー増加: 大会をきっかけにコミュニティが活性化し、プレイヤー人口が増加します。

3.採算性: 大会参加費やスポンサー収入などが、大会運営の資金となります。

そして、その盛り上がりが更なるゲームの販売促進に繋がるのです。

 

このように、格闘ゲームにおいては、技術を磨くことがゲームの活性化、

ひいては自身の収益に繋がる明確な道筋が存在します。

 

技術向上は、この確立された仕組みの中でこそ意味を持つと言えます

 

バレエ団の収益化戦略の落とし穴:公演至上主義とスタジオ事業の軽視

 

多くのバレエ団が、収益化の柱として公演の成功を重視するのは当然の流れでしょう。

素晴らしい舞台を提供し、観客から対価を得ることは、

バレエ団の存在意義を示すものでもあります。

 

しかし、公演は常に成功するとは限りません。

集客が伸び悩んだり、予期せぬコスト増が発生したりすれば、

たちまち赤字に転落するリスクを抱えています。

 

だからこそ、安定した収益基盤となるスタジオ事業の重要性は増してきます。

バレエ教室を開講し、地域住民やバレエ愛好家から受講料を得ることは、

バレエ団にとって重要な生命線となり得ます。

 

しかし、現状として、多くのバレエ団がこのスタジオ事業を

十分に活用できていないです。

 

魅力的なプログラムの欠如、クラスレベルの虚偽記載、地域ニーズとのミスマッチ、

効果的な広報活動の不足、来てくれる生徒さんを結局ないがしろにしている、など

様々な要因が考えられます。

 

格闘ゲームで例えるなら、大会での黒字化を目指すのは良いものの、

もし大会が失敗に終わった場合に備えて、

安定した収入源となるゲームの販売を全く行っていないようなものです。

これでは、一度つまずけば経営が立ち行かなくなってしまうのは明らかでしょう。

 

 

 

警鐘:高みにいると勘違いする業界人、バレエはただの遊びであるという自覚を

 

日本のバレエ業界には、自らを「芸術」という高い場所に置き、

具体的な行動を起こそうとしない人々が多くいます。

彼らはまずその幻想から降りてくるべきです。

 

 

この世界で、自分たちの活動によって満足にお金を集められないのであれば、

それは常に「遊び」の域を出ないという厳しい現実を自覚するべきです。

 

芸術である以前に、経済活動として自立できてこそ、

その活動を持続可能にし、より多くの人々に感動を届ることができます。

自分達の踊りにスポンサーもつかない、国も補助してくれないというのであれば、所詮自分達の活動レベルはお金をもらえる所に達していないということをまずは自覚しましょう。

まとめ:遊びの延長だからこそ、仕組みが重要

 

バレエも格闘ゲームも、突き詰めればただの「遊び」です。

だからこそ、その遊びをより多くの人に広げ、楽しんでもらうための仕組み作りが重要になります。

つまりは、誰が他人の遊びにお金を出したいのですか?という話です。

個人の技術向上に目を向けるだけでなく、公演の成功に一喜一憂するだけでなく、バレエ全体の裾野を広げる視点を持つこと。安定したスタジオ事業を確立するというのは芸術活動を安定して行うための施策例の一つです。

 

こういった施策を通して経済的な恩恵に繋がる仕組みを構築することこそが、

技術が正当に評価され、日本のバレエ界を持続可能なものにするための鍵となると考えています。

バレエの世界はどうしても現実問題の解決を、「愛」とか、「覚悟」とか、「ひたむきな姿勢」とかの良くわからないもので挑み、拗らせがちです。いい加減に気づいてもっと具体的なことやってください。

 

少なくともこの大人バレエアカデミーにおいては、先生は自分の技術や指導力を磨き

人気が出るほどそれに比例してお金を得られる仕組みを作りました。

日本のバレエ界、出来ないことは言ってないのでもう少しなんとかしてください。

 

私もその日本のバレエ存続の一助となるため、

大人の皆さんのバレエ上達のためにまずは自分にできることを頑張ります。

 

 

 

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