三点は「止まる点」ではなく「導く点」

こんにちは。大人バレエアカデミー、バレエトレーニングディレクターの猪野です。

結論
・三点(かかと・母趾球・小趾球)は、固定して押し続ける場所ではありません。荷重の通り道を迷わないための目印です。
・大事なのは、足裏の三角形(かかと—小趾球—母趾球)を潰さないこと。
・立位でも動作中でも、荷重は外側から内側へ(小趾球から母趾球へ)なめらかに移るのが基本です。

なぜ「三点」は便利なのか

・足部は骨と関節が多く、感覚だけだと迷子になりやすい部位です。
・三点は「いま体重がどこを通っているか」を確かめる地図になります。
・常に均等ではなく、状況に応じて比率が変わるのが正常です。

よくある誤解と修正ポイント

  1. 三点に同じ強さでベタっと乗る
    正解は比率が微妙に変わること。静止ではややかかと優位、動作では外から内へ連続移動します。

  2. 母趾球を押そうとして指を握る
    目的は母趾の付け根関節を反らせること。指先を丸めると土踏まずが落ちます。

  3. 外側で立ってから内側へカチッと切り替える
    切り替えではなく連続的な遷移が理想。小刻みなガタつきは不安定のサインです。

バレエ動作での使い方

立位(6番から1番・3番へ)

・まず平行の立位で、土踏まずが潰れていないか確認します。
・ターンアウトは股関節から。足部は形を保ったまま、上から回されて付いていくイメージです。

プリエ

・降りるほど、かかとと母趾球の比率が近づいていくイメージ(例 かかと6 対 母趾球4 → 5対5)。

ルルヴェ

・接地は実質、第一中足骨から母趾にかけての線になります。

まとめ

・三点は止まる点ではなく、荷重を導く点。
・土踏まずを潰さないことが第一。
・外側から内側へ連続的に移動し、指で掴まずに乗ること。

 

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