猪野恵司 
こんにちは、大人バレエアカデミーの猪野です。
たまに他の先生や生徒さんに言われる言葉に
「よく大人を我慢強く教えられますね」
というのがあります。
私は全く我慢なんかしてないのですけどね。
なぜこんなことを言われるかといえば
バレエの教師になる人間は大抵、元ダンサーです。
ほんの一部の人間しかプロになれないことを考えると
この厳しい世界で生き残ってきたバレエ教師は
ダンサーとしての才能がそれなりにある人が多いです。
そして、バレエの教え方を勉強することがないバレエ教師が
非常に多いので、
基本的には自分の経験を基にバレエのレッスンをします。
しかし、前述の通り
バレエ教師にわざわざなる人間には
バレエの才能がそれなりにあります。
そして、人間は自分より才能がない人間の気持ちは
基本的に理解出来ません。
これは誰でも当てはまることです。
絵が上手に描ける人には
絵が描けない人に気持ちが分からなかったりします。
仮に出来ない人間の気持ちが分からなくても
どうやって教えればいいのか、を
学んでおけばいい教師にはなれます。
でもほとんどの教師は教え方を学ばないので
自分より踊れない人間を教えるのが苦手です。
そこでたまに私が言われるのは
「よく大人を我慢強く教えられますね」
という言葉です。
正直に言えば
我慢なんか全くしていないです。
一回のレッスンの中で
１ｍｍでも上達すればいいわけで
ゴールへの道筋が分かっていれば
我慢することなんか特にないです。
ただ進めば良いだけです。
私のことを我慢強いという人は
だいたい生徒さんに無茶させている印象です。
いきなり2回転とかやらせてみたり。
そんな無謀なゴールを設定して
生徒さんがゴール達成に時間がかかるなら
それは教師側が我慢しないと出来ないでしょう。
つまり教師の教え方が悪いと
我慢することが増えるということです。
私はいい教師ほど我慢していないと考えています。
その必要がないからです。
もし、自分の先生が
自分の踊りに対して常にイライラしているのなら
ちょっとその先生の教える能力を疑ってみてもいいかもしれません。
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