こんにちは、大人バレエアカデミー™、バレエトレーニングディレクターの猪野です。

今日は、バレエをやっている人にとって避けて通れない、体型と減量の話をします。

バレエを真剣に続けていると、先生や指導者から「もう少し痩せなさい」と言われることがあります。

コンクールに出るとき。

発表会で大きな役を踊るとき。

プロを目指すとき。

バレエ団のオーディションを受けるとき。

そういう場面では、体型について指摘されることがあります。

「その体型だと舞台で見え方が悪い」

「もっと絞らないとプロは難しい」

「バレリーナなんだから痩せなさい」

こう言われた本人は、かなり傷つきます。

特に若いダンサーにとって、先生の言葉は重いです。

先生は技術を見てくれる人であり、役を決める人であり、場合によっては進路にも影響する人です。

だから、体型を指摘されると、単に「身体を整えた方がいい」と言われたのではなく、「あなたはダメだ」と言われたように感じてしまうことがあります。

でも、ここで一度止まって考えてほしいのです。

その先生は、痩せる必要がある理由を具体的に説明しているでしょうか。

そして、身体を絞るとして、健康を守りながら進める方法まで考えているでしょうか。

食事のこと。

成長期の身体のこと。

女性ホルモンのこと。

骨のこと。

怪我のリスク。

摂食障害の危険性。

こうしたことを踏まえたうえで言っているなら、話し合う価値があります。

でも、そこまで何もなく、ただ「痩せなさい」「食べなければいい」「我慢しなさい」と言っているだけなら、その指導はかなり危険です。

なぜなら、瘦せるという行為によってさまざまな問題や病気が引き起こされるリスクがあるからです。

バレエに体型の現実があることと、身体を壊すような減量をしていいことは、まったく別の話です。

ここを混同してはいけません。

今回はかなりセンシティブなトピックに触れていこうと思います。

趣味でバレエをされている方も、自身の体形への考え方について参考にしてもらえれば幸いです。

動画はこちら↓

バレエに体型の現実はある

最初に、きれいごとをではなく

バレエ、とくにプロの世界では、体型の現実があります。事実として

クラシックバレエは舞台芸術です。

舞台上でどう見えるか。

衣装を着たときにどう見えるか。

コール・ド・バレエの中でラインが揃うか。

パ・ド・ドゥで安全にリフトできるか。

カンパニーが求める身体条件に合っているか。

こうした要素は、実際に見られます。

どれだけ技術があっても、体型やラインの条件でオーディションに通らないことはあります。

これは残酷ですが、現実です。

だから、プロを目指している生徒に対して、先生が「今の身体のままだと不利になる可能性がある」と伝えること自体は、間違いではありません。

むしろ、プロの世界に進みたい人に対して、現実の体形を曖昧にする方が無責任な場合もあります。

ただし、問題はその後です。

「痩せなさい」と言うだけなら、誰でもできます。

本当に指導者として大事なのは、その言葉の後に、どれだけ責任を持てるかです。

身体を絞る必要があるなら、どのくらいの期間で進めるのか。

食事はどう考えるのか。

筋力やパフォーマンスを落とさずに進められるのか。

怪我が増えていないか。

精神的に追い込まれていないか。

そこまで見なければいけません。

バレエの先生が体型の現実を伝えることは必要です。

でも、方法を示さずに追い込むことは、指導ではありません。

そして、どのくらいの細さ、あるいは太さが必要なのか明確な見本も見せることが必要です。

「食べなければ痩せる」はバレエのためにならない

バレエ界には、今でも古い考え方が残っています。

「太っているのは食べているから」

「食べなければ痩せる」

「昔のダンサーはみんな我慢していた」

こういう発想です。

たしかに、極端に食べなければ体重は落ちるかもしれません。

でも、それはバレエのための身体づくりではありません。

ただ身体を消耗させているだけです。

無理な食事制限をすると、体重計の数字だけは一時的に変わることがあります。

しかし、その裏側では、踊るために必要な筋力、集中力、回復力、骨の強さまで削られていきます。

細くなったように見えても、ジャンプできない。

軽くなったように見えても、軸が保てない。

体重は減ったのに、レッスンの後半で集中できない。

こうなってしまうと、舞台で必要な身体から、むしろ遠ざかっていきます。

バレエで必要なのは、軽いだけの身体ではありません。

動ける身体です。

リハーサルが続いても回復できる身体です。

本番の最後まで集中力を保てる身体です。

本来、減量やボディコントロールは、パフォーマンスを上げるために行うものです。

それなのに、食べないことで踊れなくなるなら、本末転倒です。

バレエのために身体を整えるのであって、バレエのために身体を壊す必要はありません。

怪我もしやすくなって、治りも遅い、そんな体がプロ向きと言えるのかをしっかり考える必要があります。

指導者の経験だけでは足りない

バレエの先生の中には、素晴らしい舞台経験を持っている方がいます。

有名なバレエ団で踊っていた。

海外で学んだ。

主役を踊っていた。

コンクールで実績がある。

そういう経験には価値があります。

ただし、踊れることと、人の身体を安全に管理できることは別です。

ここを間違えてはいけません。

プロとして踊っていた人が、必ずしも栄養学に詳しいわけではありません。

名門バレエ団にいた人が、必ずしも成長期の身体、女性ホルモン、骨密度、摂食障害、スポーツ栄養について学んでいるわけでもありません。

舞台での見え方を判断する力と、健康的に体重を管理する知識は、別の専門領域です。

もちろん、バレエの先生がすべてを知っている必要はありません。

問題は、知らないことを知らないまま、生徒に強い言葉を投げてしまうことです。

「自分も昔そうしていたから」

「自分はそれで乗り越えたから」

「昔の先生もそう言っていたから」

この感覚だけで指導すると、危険なやり方が次の世代に引き継がれていきます。

その先生は、たまたま壊れなかったのかもしれません。

でも、同じやり方で壊れた人もいたはずです。

バレエを辞めた人もいたはずです。

摂食障害になった人も、怪我で踊れなくなった人も、存在してます。

生き残った人の経験だけを、正解として次の世代に渡してはいけません。

ダンサーになるためにあれだけ頑張ったのに、

指導をする時には勉強せずに経験だけを使うことに合理性はないといつも感じています。

プロダンサーの食事法も、そのまま真似してはいけない

最近は、SNSやYouTubeでプロダンサーの食生活を見ることができます。

朝は何を食べる。

舞台前は何を控える。

夜は軽く済ませる。

炭水化物を減らす。

そういう発信を見て、真似したくなる人もいると思います。

でも、プロダンサーの食事法をそのまま自分に当てはめるのは危険です。

 

その人とあなたは、身体が違います。

年齢、筋肉量、レッスン量、代謝、睡眠時間、生活リズム。

全部違います。

同じものを食べたからといって、同じ身体になるわけではありません。

さらに言えば、そのプロダンサー自身が本当に健康な状態でその食生活を続けているのか、外からは分かりません。

舞台上では美しく見えても、身体の中で何が起きているかまでは見えません。

疲労を抱えているかもしれない。

月経不順があるかもしれない。

怪我を隠しているかもしれない。

食べることへの不安を抱えているかもしれない。

外から見える情報だけで判断するのは危険です。

プロダンサーは、踊りの専門家です。

しかし、すべてのプロダンサーが栄養や医学の専門家ではありません。

参考にするのはいいと思います。

でも、真似するのは別です。

特に成長期の子ども、月経不順がある人、疲労骨折をしたことがある人、食べることに強い罪悪感がある人は、自己流で食事制限をしてはいけません。

身体に不安があるなら、バレエの先生だけで抱えず、医師や管理栄養士など、身体を専門に見る人に相談するべきです。

総務省の調査では、過去に流通した偽・誤情報を見聞きした人の約5割が、

それを正しい、またはおそらく正しいと思ったと回答しています。

つまり、自分自身に正しい知識がなければSNSは情報源としてはかなり危険と言えるのです。

良い指導者は、自分の専門外を知っている

良い指導者は、自分の専門外を分かっています。

バレエの技術を見る。

舞台上のラインを見る。

音楽性を見る。

作品に合っているかを見る。

ここはバレエの先生の仕事です。

しかし、食事管理、減量、成長期の身体、摂食障害のリスク、ホルモンや骨の問題まで、すべてをバレエの先生一人で判断するのは無理があります。

だから、良い先生は必要なときに外部の専門家につなぎます。

たとえば、こう言える先生はかなり信頼できます。

「今の身体のラインだと、プロのオーディションでは不利になるかもしれない」

「ただし、食べないで落とすのは違う」

「管理栄養士に相談しながら、レッスン量に合った食事を組もう」

「体重だけではなく、踊りの強さや怪我の有無も見ながら進めよう」

こういう先生は、生徒の身体に責任を持とうとしています。

 

逆に危ないのは、理由も方法もなく「とにかく痩せなさい」と言う先生です。

厳しいことを言う先生が全部悪いわけではありません。

プロを目指すなら、甘い言葉だけでは進めません。

ただし、その厳しさが、現実を伝えるためのものなのか、知識不足を精神論で押しつけているだけなのかは、見極める必要があります。

お金をもらってバレエを教えるのがプロの教師、という定義で考えると

その前提でただ痩せろという先生はかなり無責任であると言えるでしょう。

しかし、先生という生き物は自分を正しいと思い込む傾向があるので、

おかしいと思ったら疑うというのはとても大切です。

「痩せなさい」と言われたときに確認すること

先生から体型について指摘されたとき、すぐに「自分はダメなんだ」と決めつけないでください。

まず確認するべきことがあります。

1. なぜ身体を絞る必要があるのか

舞台上のラインの問題なのか。

役柄の問題なのか。

オーディションの基準の問題なのか。

リフトの安全性なのか。

それとも、先生の主観でなんとなく言っているだけなのか。

理由が具体的かどうかを見てください。

2. どうやって進めるのか

食事を抜くのか。抜くなら何を、どのくらい?

専門家に相談するのか。

筋力を残しながら体脂肪を落とすのか。

期間はどのくらいなのか。

体調の確認はどうするのか。

この部分を曖昧にしたまま進めるのは危険です。

3. 体重以外の変化も見てくれるのか

体重の数字だけを見ていないか。

ジャンプ力、軸、疲労、怪我、表情、集中力まで見ているか。

本当にバレエのための身体づくりとして考えているか。

ただ細くすることが目的になっていないか。

ここを冷静に見てください。

 

先生の言葉を無視しろということではありません。

必要な指摘は受け止める。

ただし、その指摘に根拠があるのか、方法があるのか、責任があるのかを見極めることが大切です。

バレエについての指導は先生のいうことに根拠はあるかもしれません。

でも、体形はバレエの指導ではありません。その線引きも意識しておくほうが安全です。

親ができること

子どもが先生から「痩せなさい」と言われたとき、親御さんはかなり悩むと思います。

先生に逆らっていいのか。

子どもの夢を邪魔してしまわないか。

厳しい世界だから仕方ないのではないか。

そう考えるのは自然です。

ただ、親が絶対にやってはいけないことがあります。

先生の言葉を家庭の中でさらに強めてしまうことです。

「先生に言われたんだから、食べるのを我慢しなさい」

「太ったら役をもらえないよ」

「本気ならそれくらい我慢しなさい」

こう言われると、子どもは逃げ場を失います。

スタジオでも身体を責められ、家でも身体を責められる。

その状態が続くと、子どもは自分の身体を敵のように感じてしまいます。

 

親がするべきことは、まず子どもの身体と心を守ることです。

先生の指摘を完全に否定する必要はありません。

ただし、内容を確認する必要があります。

「具体的に、どのような理由で身体を絞る必要がありますか」

「どのくらいの期間で考えていますか」

「食事については専門家に相談した方がよいでしょうか」

「体調や怪我のリスクはどう見ていけばよいでしょうか」

こう聞いて、先生がきちんと答えてくれるなら、話し合いができます。

逆に、質問しただけで怒る、精神論だけで返す、具体的な方法を示さない場合は、その環境自体を見直した方がいいかもしれません。

子どもの夢を応援することと、子どもの健康を犠牲にすることは違います。

バレエで上を目指すなら、厳しさは必要です。

なぜなら理不尽な振付家も理不尽な状況も、プロの世界には存在するからです。

そこへの精神的は耐性は絶対に必要になってきます。

でも、その厳しさは、知識と責任の上にあるべきです。

大人バレエにも関係がある

この話は、子どもやプロ志望者だけの問題ではありません。

大人からバレエを始めた方にも関係があります。

大人の場合、プロのオーディションを受けるわけではない人がほとんどです。

それでも、レオタードを着ることに抵抗がある人は多いです。

鏡に映る自分の身体が気になる。

周りと比べて落ち込む。

バレエをやるなら細くないといけないと思ってしまう。

こういう悩みは、大人バレエでもよくあります。

 

でも、大人バレエで一番大事なのは、健康に長く続けられることです。

体型を変えること自体が悪いわけではありません。

姿勢が整えば、踊りやすくなります。

余分な力みが抜ければ、ラインも変わります。

筋力がつけば、動きも安定します。

ただし、それは無理に体重を落とすこととは違います。

大人の身体には、大人の事情があります。

仕事の疲れ、睡眠不足、家事や介護、年齢による変化、過去の怪我、ホルモンバランス。

若いプロダンサーと同じ方法で身体を変えようとしても、うまくいかなくて当然です。

大人には大人の身体の整え方があります。

体重だけを見るのではなく、姿勢、筋力、柔軟性、呼吸、疲労、回復の状態を見ながら、少しずつ変えていくことが大切です。

バレエは、自分の身体を責めるためにあるのではありません。

自分の身体を知り、使える範囲を少しずつ広げていくためにあります。

バレエはあなたの人生を豊かにするためだけに存在するべきなのです。

自己流ダイエットを避けるための3ステップ

身体を絞ろうとすると、多くの人はまず自己流で始めます。

夜を抜く。

炭水化物を抜く。

サラダだけにしてみる。

SNSで見た方法を試す。

 

最初は体重が少し落ちるかもしれません。

でも、そのやり方が身体に合っているかどうかは別です。

自己流の減量で怖いのは、問題がすぐには見えないことです。

最初は「痩せた」と思う。

周りから「細くなったね」と言われる。

先生にも褒められる。

そこで成功したように感じてしまう。

でも、数ヶ月後に疲れやすくなる。

レッスンで集中できなくなる。

怪我が増える。

食べることが怖くなる。

体重が少し増えただけで不安になる。

一度その状態に入ると、戻すのは簡単ではありません。

だからこそ、身体を絞る必要があるなら、最初から正しい方法で進めた方がいいのです。

最初に専門家を頼らなかったコストは後の人生で何倍もの負債になって清算することになります。

1. 食事と身体の状態を記録する

いきなり食事を減らすのではなく、まず記録してください。

何を食べているのか。

どれくらい寝ているのか。

週に何回レッスンしているのか。

疲労感はあるのか。

怪我はあるのか。

月経は安定しているのか。

体重だけではなく、身体の状態を見えるようにすることが大切です。

2. 専門家に相談する

バレエをしている人に必要なのは、一般的なダイエットではありません。

踊るための身体づくりです。

レッスンで動くエネルギーを確保しながら、余分な体脂肪をどう管理するか。

筋肉を落とさず、回復力を保ちながら、舞台上のラインをどう整えるか。

ここまで考える必要があります。

だからこそ、管理栄養士、医師、トレーナーなど、身体を専門に見る人の力を借りるべきです。

そしてその専門家がバレエに対して知識があるかも重要です。

例えばボディビルダーの減量を専門にしている人は確かに痩せることの専門家です。

でも、バレエに求められる体形のイメージをもっているかは別です。

確かに痩せたけど、これじゃない、ということにならないように気を付けましょう。

3. 体重だけを基準にしない

体重計の数字だけを追いかけると、身体の本当の状態を見失います。

バレエで見るべきなのは、数字だけではありません。

立てているか。

動けているか。

回復できているか。

怪我なく続けられているか。

そして、踊りが良くなっているか。

ここを外してはいけません。

専門家に相談することは、お金がかかるように見えるかもしれません。

でも、身体を壊してから病院に通うこと、長く踊れなくなること、食事への不安を何年も抱えることを考えれば、最初に正しい知識へ投資する方がはるかに安いです。

自分の身体は、一度壊すと戻すのに時間がかかります。

特に、骨、ホルモン、メンタルの問題は、根性でどうにかなるものではありません。

この問題が出てきた時に、やる気を説いてくる先生は変えた方が無難です。

バレエの先生に人生の主導権を渡さない

バレエの世界では、先生の言葉がとても大きな力を持ちます。

それは良い面もあります。

尊敬する先生の一言で頑張れることもある。

厳しい指摘で成長できることもある。

ただ、その力が悪い方向に働くと、生徒は自分の身体の主導権を失います。

先生に言われたから食べない。

先生に嫌われたくないから無理をする。

役をもらいたいから体調不良を隠す。

それは危険です。

あなたの身体は、あなたのものです。

あなたの人生も、あなたのものです。

先生は、あなたの踊りを良くするための存在です。

でも、あなたが30代、40代になったときの健康まで、すべて責任を取ってくれるわけではありません。

だから、自分で考える力を持ってください。

先生の言葉を全部疑えということではありません。

ただ、先生の言葉であっても、身体を壊す方向に進んでいるなら、一度立ち止まるべきです。

バレエは、先生に人生を預けるものではありません。

自分の身体を使って、自分の人生の中で続けていくものです。

 

あなたの人生の主導権はあなた自身が持ってください。

指導者側が変わらなければいけない

最後に、指導者側の話をします。

生徒に「痩せなさい」と言うことは、とても重いことです。

言った側は軽く言ったつもりでも、言われた側は何年も覚えています。

特に、子どもや若いダンサーにとって、先生からの体型の指摘は、自分の価値そのものに刺さることがあります。

だから、指導者は言葉に責任を持たなければいけません。

体型の現実を伝える必要があるなら、言えばいい。

でも、言い方と方法を間違えてはいけません。

「痩せろ」では足りません。

「今の身体のラインだと、プロを目指す上で不利になる可能性がある。ただし、食べない減量は踊りを壊すから、専門家と一緒に安全に進めよう」

本来は、ここまで言うべきです。

指導者がすべての専門知識を持つ必要はありません。

ただし、専門外のことを精神論で片づけてはいけません。

知らないことは、知っている人につなぐ。

生徒の身体に関わることを言うなら、その後の責任も持つ。

これが、これからのバレエ指導に必要な最低ラインです。

バレエの先生は、ただ振付を教えるだけの仕事ではありません。

生徒の身体に触れる仕事です。

生徒の人生に影響する仕事です。

だからこそ、昔の感覚だけで済ませてはいけないのです。

 

指導者は常に加害者になり得ることを肝に銘じてください。

最後に確認してほしいこと

先生に「痩せなさい」と言われたら、まず次の3つを確認してください。

  1. なぜ身体を絞る必要があるのか
    舞台上の見え方、役柄、オーディション、リフトの安全性など、理由が具体的かどうか。

  2. どうやって健康を守りながら進めるのか
    食事を抜くのではなく、専門家に相談する考えがあるか。筋力や回復力を落とさずに進める方法があるか。

  3. 体重以外の変化も見ているか
    踊りの強さ、怪我、疲労、集中力、月経、メンタルの状態まで含めて見ているか。

この3つが曖昧なまま進める減量は、かなり危ないです。

バレエは美しい芸術です。

でも、その美しさのために、人の身体や人生が壊れていいわけではありません。

プロを目指すなら、体型の現実から目を背けることはできません。

ただし、その現実に向き合う方法は、絶食でも、根性論でも、自己否定でもありません。

必要なのは、正しい知識です。

必要なら専門家の力を借りることです。

そして、自分の身体を敵にしないことです。

身体を整えることは大切です。

でも、バレエのために健康を失ってはいけません。

踊るために身体を作るのであって、身体を壊してまで細くなる必要はありません。

バレエは、身体を消耗して細く見せるものではありません。

身体を磨き、技術を積み上げ、舞台で自分を表現するものです。

だから、順番を間違えないでください。

健康であること。

踊れること。

続けられること。

その上で、美しくなること。

バレエのために身体を整えることはあっても、バレエのために人生を壊してはいけません。

 

バレエは人生を豊かにするためだけに存在するべきだとは思いませんか?

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