猪野恵司 
こんにちは、大人バレエアカデミーの猪野です。
日本の踊りの教育では未だに「見て真似て」
というのが多く見られます。
もしかしたら、これは日本の文化なのかもしれませんが
芸は盗めとか
料理人などでも技術は先輩から盗め
みたいに言われたり。
前に海外に留学してあるバレエ団のプリンシパルまで上り詰めた
現在は教師されている方とお話した時に、
その方が
「結局、真似が上手くないと上に行けないのだから、それで選別すればいいのよ」
と言われておりました。
見て真似る技術が高いというのは確かに
プロになるには大事な要素です。
これが出来れば振り付けの覚えも早いですし、
あらゆる状況に対応するプロには
ある意味必須ともいわれる技術かもしれません。
問題なのは見て真似ての指導法を
全ての人間に対応させることはできないことです。
真似られない人もいるからです。
現在の一般的なバレエ教室の問題点の一つが
プロを育てる時と趣味でやる時の指導法が
同じになっている点です。
プロを選別するための「見て真似て」を
趣味の人相手に使ったら、
それは上手くいかないでしょう。
あらゆるダンスには視覚的な錯覚を使ったものが
必ず出てきます。
バレエダンサーが妖精のように軽く見えるのは
そのように見せる技術を使っているのであって
本当に体重が3グラムくらいになっているわけではありません。
種も知らないで
見たままの手品を真似できないのと同じように
どう動かせば軽く踊れるように見せられるのか
そのやり方を、
特に趣味の人は教えてもらえないと
自分がイメージしている「妖精のように踊る」は
なかなか実現しないと思います。
趣味でバレエをされている方は
自分の中の成長こそが大事なわけですから
ただ真似させられるだけじゃなく
どう動かせばやりたい動きになるのか
それを指導してくれる先生をさがしてみてください。
（としか言えないのがとても残念な現状ですが）
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