明けましておめでとうございます。今年もみなさんのバレエの上達と
バレエ界の変革のためにがんばります。
大人バレエアカデミー™、バレエトレーニングディレクターの猪野です。
さて、今回のお話は回転で目が回る、についてです。
バレエを指導していると、よく聞かれることがあります。
「回転が怖いです」
「目が回って止まれません」
「倒れそうで、身体が固まります」
今回は、回転が苦手なあなたが負担少なく慣れるやり方を、書いていこうと思います。
回転に慣れていないときは8分の1(45度)の回転から始めていくと負担が少なく慣れていくことができます。
「8分の1で効果出るの?」ということ疑問ももっともです。
そこで最初にこれは押さえてほしいことが
回転の怖さは、根性の問題ではないです。
多くの場合「回転刺激に、身体と脳がまだ慣れていない」だけです。
めまい・怖さ・力みはセットで起きやすいので
この状態で回転数を上げると、失敗の経験が増えて、さらに怖くなります。
なので、慣れないうちは下記を試してみてください
1,小さく回る
2,止まって終える
3,短く反復する
この考え方は、めまいのリハビリ分野でも「habituation(慣れ)」として、刺激に段階的に曝露して症状を減らす枠組みの一部として説明されています。 (Cleveland Clinic)
Q、8分の1で効果出るの?
出ます。
ただし、狙うのは「回転数」ではないです。
45度で狙う効果は2つあります。
1つ目
回転刺激に慣れて、怖さを下げる
2つ目
「止まる形」を崩さずに反復できる
めまいのリハビリ領域では、habituationを「誘発される刺激を反復して反応を減らす」という考え方の資料があります。 (Physiopedia)
また、前庭リハビリ(VRT)では、めまい・バランスに対して運動療法を用いること自体が一般向けにもあったりします。 (Cleveland Clinic)
もちろん、バレエの回転は医療リハビリそのものではありませんが、
「小さい刺激で慣れを作る」という設計は、怖さを最短で下げるのに有効です。
最短で慣れる 3分ルーティン(スタジオでも家でも)
まずは安全にやるための環境整備です。
・ぶつからない場所でやる
・気持ち悪さが強くなる日は、レベルを下げる(上げない)
・成功基準は「回れた」ではなく「止まれた」
ステップ1
首だけスポット(10回)、首を横に振る動作です。
身体は回さずに
首だけ、素早く横に向けて、目線を戻す
目的は「目線が戻る安心」を作ることです。
ステップ2
45度(8分の1)回転 → 2秒止まる(左右10回)
足はパラレルでOK
腕も自由
止まった瞬間に、これだけ確認します。
・呼吸が止まってない
・視線が迷子になってない
・足裏で床を感じている(浮かない、潰れない)
ステップ3
45度(8分の1)回転 → パッセ(もしくは片足でただ立ってみる) → 2秒止まる(左右6回)
止まった後に形を作ると、怖さが出やすい人ほど効きます。
「止まったあと、何をするか」が決まるからです。
ステップ4(3ができた人)
回る角度を増やして90度(4分の1)回転 → 2秒止まる(左右4回)
怖いのであれば慣れが足りないです。
上げる条件は次です。
次に進む目安のラインとしては
・45度で2秒止まれる(左右)
・止まった後も呼吸が普通
・終わった後に「怖さが増えていない」(同じか、少し減った)
やれたら
45度 → 90度 → 180度
4分の3回転(135度)もいい練習になります。
の順で上げます。
1回転は最後にやってみましょう
回転は、スタートより「終わり方」が恐怖を決めます。
毎回、止まって終える。
これが最短です。
よくある失敗
・ちゃんと止まらない
・回る前に固める(腹、肩、首)
・スポットを捨てる(目線を戻すのはバレエでとても大切)
・調子が悪い日に新しいレベルに挑戦(失敗の癖がつく)
医療的なチェックも考えてほしいサイン
回転が怖い、だけなら根拠のある練習で変わることが多いです。
ただ、次がある場合は押し切らないように注意してください
・日常生活でも強いめまいがある
・耳鳴り、難聴、強い頭痛、吐き気がある
・特定の頭位で激しい回転性めまいが出る
不安がある場合は医療機関で診断してもらってください。
最後に回転の慣れは練習頻度が低いと向上していかないので、
負担にならない程度の強度を1日1分を毎日続けてみてください



